ニュースなどで報道される不動産市況や相場については、全国レベルや東京全体みたいな広い範囲を対象にしたニュースが多いですね。

ただ、実際のマイホームの売買では、東村山、小平という範囲や、町単位、半径2キロ範囲くらいの相場や市況が参考になります。

というのも、例えば東村山だと学区限定で探している方も多いですし、住んでいるお家から半径2km以内くらいで買う方とても多いからです。

やはり、地域性がよくわかっているところで買いたいという方が多いのだと思います。

そうなると、売却をする場合には、物件周辺エリアでの売れ行きや競合物件の状況を気にしておく必要があります。

例えば、すぐ近くで売り急いでいる安い物件が出ている場合には、どうしても買う側はそちらの価格を基準にしてしまい、周辺相場金額が下がることもあります。

逆も然りで、売出し物件が少ないのに、買いたい人がたくさんいる場合は、相場よりも高く売れることがあります。

そのため、同じマンション内、周辺のマンション、半径2km範囲でどんな物件が、いくら位で売り出されて、売れたかどうかという情報が相場を知るためには必要です。

不動産会社の担当者がどのくらい地域の相場状況を知っているかも確認した上で、これらの情報を売主さんも共有して、売出すタイミングや価格を決めることをおすすめします。

10年前にお家の購入を仲介させて頂いたお客様(ご長男)から久々にお電話をもらいました。

「両親が施設に入って、実家が空家になったのですが、家をどうするか、本人達が色々と悩んでいるようで、、相談にのってもらえないですか？」

翌週、ご両親ともお会いしましたが、お父様から「賃貸に出すのはどうかな？」というご相談がありました。

ただ、色々とお話を聞くと、お家に戻る可能性は少ないし、貸すとなると、それなりにリフォームが必要だったり、貸している間は大家さんとしての対応も必要になるし、メリットがあまりないように思えました。

「やっぱり、そうか、、でも、寂しい思いがあってね。」とお父様が言ったところで、「お父さん、その気持もわかるけど、売れると言ってくれてるのだから、もう決断しようよ。」というご長男からのご提案もありました。

それに背中を押されるように、お父様は売り出すことを決めました。

私も感じたことがあって、それは、お家の周辺で空家が増えてきている状態で、売り出す物件もこれから段々増えると思いますが、今は物件が少ないので、良いタイミングだと思います。

また、万が一、所有者であるお父様が認知症などになってしまうと、売るのも貸すのも難しくなってしまうことも考慮されてのことでした。

ご両親にとっては、何十年も住んだお家を売るという寂しさがあり、ご長男にとっては、ご実家を引き継がず、良いタイミングでお父様が納得して処分ができればという、それぞれの思いがあったと思います。

こういう場合には、親子で話し合いがまとまらず、結論が先送りになってしまうケースもあると思います。

ただ、今回のように私のような第三者を入れてもらうことで、お互い冷静になってお話ができることもあるのかなと思いました。

今回のお客様は、親子2代に渡ってお手伝いをさせてもらうことができて嬉しいですが、気が引き締まる思いです。