ここ最近、中古の2世帯住宅を購入したいという方が増えています。

というのも、共働きの家庭が増えていて、でも保育園にはなかなか入れないという事情もあり、ご両親にお子さんの面倒を見てもらうために2世帯で暮らしたいというご家庭が増えているためです。

2世帯住宅というと、数年前までは今ほど人気があるわけではありませんでした。

むしろお風呂やキッチンなどの水まわり設備が2箇所あって、1世帯で住むにはもったいないという理由や、間取りがその世帯に合わせて作られているので使いにくいという理由で、売りにくいという状況もありました。

しかし、ここ最近は2世帯住宅の中古が出てくると、あっという間に売れています。

買う方も予算がありますので、いくらでも売れるというわけではありませんが、土地を購入して注文建築で建てるよりは、手間もコストもかからないことにもメリットがあります。

今回のことの他にも、購入を検討されているお客様がどんな物件をどのくらいの予算で探しているのかということは、売却活動をしていく上で役立てられることがたくさんあります。

例えば、築年数が古くて、売る方としては土地でしか売れないと思うような物件でも、住宅ローン審査に通れば、リフォームをして住みたいというかたがいますので土地と戸建てと両方で売却活動をするということも可能です。

売買仲介をする不動産会社は売るかたのサポートだけでなく、物件案内など買う方のサポートもたくさんしています。

その中で、売却活動に活かせることはないか、また、反対に売る側のことも買う方に知ってもらい、スムーズに取引ができるようにサポートするのも大切な役割だと感じています。

今回のお客様は他社でマンションを売却されていましたが、6ヶ月経ってもなかなか売れなかった為、一旦売却を中断して当社へご相談にお越しくださいました。

営業マンからは値下げを勧められたのですが、ローン残債もあって下げるのもなかなか難しい状況だったそうです。

お客様は、

「このマンションはもう売れないですかね？」

と少し悲観されていましたが、立地や過去の成約事例をみても売れないようなマンションではありませんでした。

また、売却中も内見（お客様が物件を見に来ること）はそこそこの数あったそうです。

それでも決まらないとなると室内に問題があるかもしれないと思いました。

そこでお客様と一緒に物件を見に行ったのですが、やはりそうでした。

室内に家具や荷物が残っていたり、壁紙が剥がれていたりカビがついていて室内は印象が良いとは言えない状況でした。

「営業マンからはそのままでも売れるから」

と言われたのと、仕事で忙しくなかなか片付けもできなかったこともあり、そのままにしていたそうです。

荷物を撤去して、壁紙を張り替えて、ハウスクリーニングをするだけでも印象がかなり良くなりそうでした。

そこで、片付けとリフォームでどのくらいかかるかの見積もりをとらせてもらったところ、お客様が考えていたより低い金額で出来ることもわかりました。

これなら値下げをするよりも、きれいにして売却した方が負担も少ないです。

「リフォームはお金がかかるから無理だと決めていましたが、部分だけでも有効だと聞いて気持ちが楽になりました。」

と少しホッとして頂けました。

そして、当社に売却をお任せ頂きました。

やはり物件に入った時の第一印象はとっても大事だと思います。

これはお客様に物件を実際に見て頂いているときの反応を見ていて、つくづくそう思います。

売る側はもう手放すのだからなるべく手をかけたくないと感じてしまうのも、よくわかるのですが、営業マンと一緒に買う側の目線で物件を見てみたらどう感じるかを話し合って改善をしていくことは、売却活動を進めていく上でとても有効なことだと思います。