売却の相談会でのことです。

「査定をしてもらった業者が、私がいくら、どの銀行でお金を借りたか知っていたのでびっくりしたわ。」という話題になりました。

その業者さんは何か特別な調査をしたわけではなく、登記簿を見たのだと思います。

登記簿は、謄本、全部事項証明書とか色々な名称で呼ばれていて、誰でも取得が可能です。

記載されているのは、所有者の名前、住所、面積、築年数、物件を担保にお金を借りた履歴(時期、金額、銀行名など)、差し押さえの有無などです。

以前は法務局に出向いて取得する必要がありましたが、今はネットでも簡単に取得できます。

不動産業者が物件の査定や調査をするときも、登記簿の情報が無いと始まりません。

例えば、建築確認申請面積(家を建てる前に役所に申請した面積）と登記簿の面積(実際の建物の面積)が違っていて、実際の建物は建ぺい率、容積率オーバーになってしまっていること。

こういう場合は、買い手の住宅ローンの審査でNGが出てしまう場合もあるので対策を考える必要があるということがわかったりします。

また、登記簿記載の所有者は既に亡くなっていて、相続登記が必要な場合もよくありますね。

もし、売却を検討している場合は、一度物件の登記簿を見てみることをおすすめします。

東村山で一戸建ての売却を検討中のN様。

「1社だけ飛びぬけて査定金額が高い会社があるのですが。。」と。

金額を見ると周辺の新築一戸建とそう変わらない金額でした。

N様も「もし、買う側だったらこの金額出すなら新築買った方がいいですよね。」とちょっと苦笑い。。。

査定額というのは、買い取るわけではなく、このくらいで売りに出したらどうですか？という前提ですから、売れるかどうかは別として、売主さんに気に入られようと高い金額を出すこともできます。

でも、土地の相場価格、近隣の成約事例、近隣で売り出しているライバル物件の金額などから計算をすると、査定金額はどの会社でも大体同じくらいになるはずなんです。

N様が知りたいのは、忖度抜きでちゃんと売れる金額と期間、売主側での必要な手続きと諸費用金額、手取り額がどのくらいになるかということ。

それらの内容をご説明して、家族会議でも使えるように説明書にしてお渡ししました。

売却を検討しているお客さんの状況によって、相談したいことは色々です。

困ったり、不動産のことがわからなくて相談や査定に来てくれたお客さんに対して、正直に、そして、プロとして解決策を考えて、安心、納得して前に進んでもらえるようなアドバイスやサポートをこれからも続けていきたいと思います。