家を見学に来たお客さんがどんなことを知りたがっているのか、またどうやってそれらを伝えれば良いのかを今回はご説明したいと思います。

まず、お客さんが知りたいのは、そのお家の良いところや設備の使い方などもあるのですが、一番知りたいのは、売主さんが感じているお家のいまいちな点だったりします。

誰しも良いところばかり言われると逆に心配になってしまうこともあり、デメリットも確認してから購入を決断したいというのが本音だと思います。

では、具体的にどうやって伝えるのが良いかというと、良いところをひとつ言ったら、いまいちもなところもひとつお知らせするという感じが良いのかなと。

例えば、南向きで日当たりはよいけど、夏場は2階が暑くてちょっと大変とか、目の前が道路で開放感があるけど、目線は気になることがあるので、この木を植えていますというような感じです。

率直に教えてあげることで、お客さんは好印象をもってくれることも多いので、売り出す前に営業マンとメリット、デメリットなど一度考えてみるのも良いかもしれませんね。

また、売却する理由やご近所関係についてもお客さんがとても知りたいことです。

これらについては、直接言いにくい場合もあると思いますので、営業マンとあらかじめ情報を共有しておき、代わりに伝えてもらうようにするのが良いと思います。

今回のA様は東村山に一戸建てをお持ちでしたが、定年退職を機に、故郷の岩手県に移住することを決めていました。

「できればこちらに居る間に売れて、安心して引っ越したいです。」

岩手県のお家には1か月半後に引っ越すため、さほど時間はありませんが、ここは不動産の専門家として腕の見せどころです。

まず、A様のお家はちょっと不便なところにあるのですが、緑がとても多い、東京都は思えないほど落ち着いた住環境です。

そのため、たくさんの人が見に来るというよりは、こういう住環境が好きな方が見に来ると思います。

そうすると、見学に来てくれた時点でもう脈がありますから、実際に見て気に入ってくれてすぐに決まるかもしれないですし、またはそのタイミングで探している人がおらず長期戦になってしまう可能性もあるなと。。

いずれにしても、売り出しスタート時にどのくらい反響があるかが勝負なわけで、住環境などを紹介する写真やコメントで良さをアピール、売り出し金額も見に行きたなるような高すぎない相場価格を設定して売り出す必要があります。

結果的には、予想通り初めに見学へ来た方がとても気に入って購入されました。

A様にひと安心してもらえて、私も嬉しかったのですが、こうやって書くと私の力で売れたみたいに見えますが、そうではないと思います。

やはり、住環境含めた物件の持っている魅力が一番です。

そして、その魅力を求めている人へ情報発信ができたこと、タイミングも合ってうまくいったということだと思います。