専任で売却を依頼したら、その会社だけでしか売れないのでは？と思っている方が多いと思います。

でも、実際は他社でも取り扱うことができますし、弊社でも専任でお任せ頂いて物件を他社のお客様が購入されることも多いです。

その仕組みですが、不動産会社は専任で物件をお預かりすると、レインズという業者間物件情報共有サイトに物件情報を登録する義務があります。

これにより、他社でも物件をお客様に紹介できるようになり、売買契約をする場合には、売主側と買主側と不動産会社が2社入る形になります。

例えば、専任で売却を任せて頂き、買主さんも自社で仲介できれば、購買主様、売主様の両方から仲介手数料を頂けます。

そこで、レインズに登録をしたとしても、あの手、この手で他社に物件を紹介せず、自社で成約をしようとする行為のことを「囲い込み」と言います。

国土交通省は、2025年1月から囲い込みの規制を強化するため、宅建業法の通達を改正していますし、囲い込みをするのは言語道断です。

これだけたくさんの不動産会社があり、それぞれの会社に、不動産を探しているお客様がいるわけで、どの不動産会社からでも購入できるというのは、とても良い仕組みだと思います。

売主さんは納得できる条件で、安心して不動産を売却するために、売却を任せてくださるわけで、それにお応えするため、今後も他社さんと協力しながら、地域の不動産売買を活性化できたらと思っています。

今回のお客様はマンションの売却をご検討されていましたが、ある会社に査定をお願いしたところ、業者買取を勧められたそうです。

「故障や劣化があるので、一般の方にはなかなか売れないから、現況で買ってくれる業者買取を勧められたのですが、価格が思ったより低くて、どうしたら良いものか。。」

業者買取の場合、すぐに買い取ってくれるし、故障や劣化は問題なくそのまま引き渡せるメリットがあるのですが、一般個人の方に売るよりか価格が低くなる傾向です。

実際にはどんな状況なのか、マンションを拝見させてもらいましたが、給湯器不調、トイレ、洗面台からの水漏れ、壁紙のヤニやカビ汚れ、フローリングの剥がれなどが有りました。

不具合の中でも、水漏れは見学に来た方が、かなり不安に感じると思うので、補修の見積りをとりました。

補修金額も思ったほど高くなかったので、売主さんに修理をしてもらい、その他の不具合部分はリフォーム見積りだけ取得し、見学へ来た方に見積りの内容や不具合箇所のご説明しました。

結果的には、無事に一般個人の方へ、ご希望の金額で売却できて、売主様にも喜んで頂けました。

故障や劣化があっても、売主さんが多大な修理費用を負担すること無く、それでいて買主さんに「これなら自分でも購入できそう」と思ってもらえるところまでもっていけるかどうか、これは不動産会社の腕の見せどころだと思います。(^^)